
叔父さんって、プリキュアを見ていたことがあるんだよね?
特に思い入れのある作品ってある?

あるよ。印象深い作品のひとつが、フレッシュプリキュア!かな。
大学生の頃、友人に「今のプリキュアめっちゃ面白いよ!」って勧められて見始めたんだよね

大学生の頃に見ていたんだ!
私も小さい頃にプリキュアを見ていたけど、作品ごとに雰囲気が違うよね

そうなんだよ。フレッシュプリキュア!にもこの作品ならではの魅力がたくさんあるんだ。今回はそのあたりを振り返ってみよう
2009年に放送されたフレッシュプリキュア!
主人公たちがダンスユニットを組んで活動する一方、物語では敵組織ラビリンスとの戦いが描かれます。
そして、本作を語るうえで欠かせないのが、敵幹部イースとして登場した東せつなの存在です。
敵だった少女が、やがてプリキュアとして仲間になる。そこに至るまでの葛藤や、仲間になってから見せる意外な一面も見どころです。
- フレッシュプリキュア!の作品の特徴とダンスの演出
- イースからキュアパッションへ変わる東せつなの物語
- キュアピーチ・ベリー・パイン・パッションの個性
- ウエスターやサウラーなど敵キャラクターの魅力
- 3DCGで描かれたエンディングダンスなどの見どころ
フレッシュプリキュア!とは?
ダンスをモチーフにした、シリーズ第6作
『フレッシュプリキュア!』は、2009年2月1日から2010年1月31日まで放送されたプリキュアシリーズ第6作です。全50話で、主人公たちのダンスユニット活動が物語のモチーフになっています。

本作の特徴は、ダンスを単なる設定のひとつで終わらせていないところ。
ラブたちはダンスユニット「クローバー」として活動し、日常の中でもダンスを楽しんでいます。
変身後の決めポーズやエンディングにもダンスが取り入れられ、作品全体に軽快なリズムを生み出していました。
当時のプリキュアシリーズを知っている人なら、エンディングの映像にも驚いたかもしれません。
後ほど紹介しますが、本作ではシリーズ初となる3DCGのダンス映像が採用されています。
一方で、物語は決して明るい日常だけではありません。
ラブたちの前に立ちはだかるのは、人々の不幸を集めようとする管理国家ラビリンス。プリキュアたちはその計画を阻止するために戦います。
そして、ラビリンス側の幹部として登場するのがイースです。
この敵幹部との関係が、フレッシュプリキュア!を語るうえで重要なポイントになっていきます。
幼なじみ3人のダンスユニット「クローバー」
物語の中心となるのは、桃園ラブ、蒼乃美希、山吹祈里の3人です。
3人は幼なじみですが、通っている学校はそれぞれ違います。それでも一緒に過ごす時間を大切にしており、ダンスユニット「クローバー」として活動しています。
性格は三者三様。
ラブは思い立ったらすぐ行動するタイプ。美希は自分の目標に向かって努力を重ね、祈里は相手の気持ちを考えながら行動します。
この違いが、3人の関係を単調なものにしていません。
意見が食い違うこともありますが、相手のことをよく知っているからこそ、遠慮なく言い合える。長い付き合いの友人ならではの距離感が感じられます。
そして、3人の前に現れるのが東せつなです。
せつなは最初から仲間だったわけではありません。むしろ、ラブたちとは敵(イース)として出会います。
幼なじみ3人の輪に、かつて敵だった人物が加わる。この関係の変化が、4人の物語をより印象深いものにしています。
敵幹部イースからキュアパッションへ
東せつなは、なぜラブたちの敵だったのか
東せつなは、ラビリンスの幹部・イースとしてラブたちの前に現れます。
イースはラビリンスの目的を遂行するために行動し、プリキュアを倒そうとします。
初登場時の印象は、冷静で任務に忠実な敵幹部。ラブたちのように感情を表に出すことも少なく、どこか近寄りがたい雰囲気を持っています。
しかし、物語が進むにつれて、その立場は少しずつ揺らいでいきます。
きっかけのひとつとなるのが、キュアピーチこと桃園ラブとの関わりです。
ラブは敵であるイースを、ただ倒すべき相手として見ているわけではありません。敵味方という立場を越えて、相手の気持ちに向き合おうとします。
一方のイースにとって、ラブのような考え方は簡単に受け入れられるものではありません。
ラビリンスのために戦う自分と、目の前にいるラブ。相反するものに触れることで、せつなの中に変化が生まれていきます。
ここで大切なのは、最初からせつながラブたちの仲間になりたがっていたわけではないこと。
敵としての立場を背負いながら、少しずつ自分の気持ちと向き合っていく。その過程があるからこそ、後の展開が強く印象に残ります。
キュアピーチとイース、雨の中の激闘
ラブとイースの関係が大きく動くのが、第22話から第23話にかけての展開です。
特に第23話「イースの最期!キュアパッション誕生!!」は、作品の大きな転換点となるエピソード。
2人は雨の中で激しくぶつかり合います。
ここで描かれるのは、単なるプリキュアと敵幹部の戦闘ではありません。
ラブはイースを救いたい。けれど、イースはラビリンスの幹部としての使命を捨てきれない。
互いの思いがかみ合わないまま戦いが進むため、見ている側も簡単にどちらか一方を応援できる場面ではありません。
それでもラブは、イースに向き合うことをやめません。
この真っすぐさが、キュアピーチというキャラクターをよく表しています。
敵を倒すことだけを目的にせず、相手の心まで届こうとする。ラブの行動は、せつなの運命を変える大きなきっかけになっていきます。
イースの最期とキュアパッションの誕生
第23話のタイトルにもあるように、イースは大きな転機を迎えます。
ラビリンスのために生きてきたイースは、ラブたちとの戦いを通じて、自分の中に生まれた気持ちを無視できなくなっていきます。
そして、イースとしての最期を迎えた後、東せつなはキュアパッションとして新たな一歩を踏み出します。
敵幹部だったキャラクターがプリキュアになる。
この展開は、単に新しい仲間が増えるという話ではありません。ついさっきまで敵だった人物が、今度は同じ側に立つ。その変化を視聴者が受け止めるためには、そこに至るまでの物語が必要です。
フレッシュプリキュア!では、ラブとイースの対立を積み重ねてきたからこそ、キュアパッションの誕生が大きな意味を持ちます。
敵だった頃の姿を知っているからこそ、新しい姿で仲間になるせつなを見たときの感慨も深くなるのです。
仲間になってから見せる、せつなの意外な一面
キュアパッションになったせつなは、ラブたちと一緒に過ごすようになります。
ここで面白いのが、仲間になってからのせつなの変化です。
イースだった頃は、任務を優先する冷静な幹部。ところが、ラブたちとの日常では、これまで知らなかったことに戸惑ったり、少しズレた反応を見せたりします。
いわゆる「ポンコツ」な一面が顔を出すようになるんですね。
このギャップが実にかわいい。
もちろん、せつなの根本にある真面目さや一生懸命さは変わっていません。むしろ、何事にも真剣だからこそ、ちょっとしたズレが微笑ましく見えるのだと思います。

僕はキュアパッションが一番好きなんだ。イースの頃は感情をあまり表に出さない印象だったのに、ラブたちと過ごすようになってからの変化がいいんだよね。
せつなの魅力は、敵から味方になったという意外性だけではありません。
過去を抱えながら、新しい仲間と一緒に少しずつ変わっていく。その姿が、フレッシュプリキュア!の物語に温かみを与えています。
個性豊かな4人のプリキュア
フレッシュプリキュア!の4人は、それぞれ性格も考え方も違います。
ただ、キャラクター紹介を並べるだけでは、その魅力は伝わりません。4人がどんな場面で個性を見せ、互いにどう影響し合っているのか。そこにも注目してみましょう。
キュアピーチ・桃園ラブ
桃園ラブが変身するキュアピーチは、明るく前向きで、困っている人を放っておけない性格です。
その魅力は、迷わず相手の懐に飛び込んでいく行動力にあります。
相手が敵であっても、簡単には見捨てません。イースとの関係でも、その姿勢は一貫しています。
ラブは相手の事情を知ろうとし、気持ちをぶつけることを恐れない。優しいだけでなく、譲れないものに対しては真正面から向き合う強さを持っています。

キュアピーチって、女の子なんだけど…なんというか「漢」なんだよね。
相手から逃げずに正面からぶつかっていく。腕を組んだ姿が似合うプリキュアといえば、僕の中では真っ先にラブが浮かぶよ
キュアベリー・蒼乃美希
蒼乃美希が変身するキュアベリーは、自分に自信を持ち、目標に向かって努力する女の子です。
ただ、完璧に見える美希にも、仲間とのやり取りの中で見える人間らしい一面があります。自分の考えをしっかり持っているからこそ、ラブたちと意見がぶつかることもあります。
キュアベリーは、デザイン面でも印象に残る存在です。背中の翼はほかのメンバーとは違う直線的な形をしていて、シルエットにも個性があります。
変身シーンで歩く演出も、当時印象に残ったポイントのひとつ。変身バンクの中でキャラクターが歩くという見せ方は、後のシリーズにもつながる演出として興味深いところです。
そして、キュアベリーを語るなら外せないのが、第38話「クローバーボックスをさがせ!!」
サウラーに奪われたクローバーボックスを取り戻す場面で、キュアベリーが放つのが、あの有名なセリフです。
「ベリーソードは囮よ!」
この一言だけでも、思わず記憶に残ってしまうインパクトがあります。
キュアパイン・山吹祈里
山吹祈里が変身するキュアパインは、優しくおっとりとした性格の持ち主です。
動物が大好きで、動物と心を通わせることが得意。ラブや美希のように前へ出るタイプではありませんが、仲間を思う気持ちは強く、戦いの中でも自分にできることを精いっぱい頑張ります。
キュアパインの魅力は、派手さよりも柔らかな雰囲気にあります。
4人の中で見た目の可愛らしさや優しい印象に惹かれる人も多いのではないでしょうか。
幼なじみ3人に加わった4人目
ラブ、美希、祈里の3人は、幼い頃からの友人です。
そこに加わるせつなは、もともとラビリンスの幹部として3人と敵対していました。つまり、4人は最初から同じ関係だったわけではありません。
この違いが、4人のチームを考えるうえで大切なところです。
幼なじみ3人には、長い時間を一緒に過ごしてきた関係があります。一方のせつなには、ラビリンスで過ごした過去があり、普通の友人関係を築くことにも慣れていません。
それでも、ラブたちはせつなを特別扱いして距離を置くのではなく、仲間として一緒に過ごしていきます。
せつなもまた、少しずつ新しい生活に馴染んでいく。
最初から何もかも分かり合えるわけではない。それでも同じ時間を重ねることで、4人の関係ができあがっていきます。
この過程があるからこそ、4人が並んで戦う姿にも説得力が生まれているのだと思います。
憎めない敵キャラクターたち
フレッシュプリキュア!は、プリキュア側だけでなく、敵キャラクターにも印象に残る人物が多い作品です。
ラビリンスの幹部として登場するウエスターとサウラーも、その代表格。
2人ともラブたちの前に立ちはだかる敵ですが、見ているうちにどこか憎めなくなってくる存在です。
ウエスターとサウラー、それぞれの魅力
ウエスターは、豪快で勢いのある性格。作戦を実行するときも、どこか大らかで人間味のある言動が目立ちます。
一方のサウラーは、冷静で頭脳派。ウエスターとは対照的な性格で、作戦を考える役回りも多く見られます。
この正反対の2人が一緒にいると、自然と掛け合いにも個性が出てきます。
敵幹部としてはプリキュアたちを苦しめる存在なのに、どこかコミカルな場面もある。シリアスな展開が続く中で、2人のやり取りがちょっとした息抜きにもなっています。
また、せつながキュアパッションになった後の関係も見逃せません。
かつて同じラビリンスの幹部だったイースが、今度はプリキュアとして自分たちの前に立つ。立場が変わった後も、せつなとの関係には単純に割り切れないものがあります。

ウエスターとサウラーもなんだか憎めないんだよね。
敵キャラクターなんだけど、どこか人間味があって、せつなとの関係も含めて印象に残っているよ
管理国家ラビリンスとメビウス
ウエスターやサウラーが所属するのが、管理国家ラビリンスです。
ラビリンスは、すべてを管理し、人々の不幸を集めようとする組織。個人の自由や感情よりも、組織の目的が優先される世界です。
その頂点にいるのが、総統メビウス。
この組織の存在が、イースとして生きてきたせつなの過去にも深く関わっています。
ラブたちが大切にしているのは、自分で考え、仲間と支え合いながら生きること。一方、ラビリンスは個人の意思を認めず、管理することを正しいとしています。
この対立は、単にプリキュアと敵組織の戦いというだけではありません。
せつながラビリンスを離れ、自分の意思で生きる道を選ぶ物語にもつながっています。
フレッシュプリキュア!が印象に残した新しい試み
本作を振り返ると、ストーリーだけでなく、映像や演出にも印象的な部分があります。
特にエンディングのダンスは、当時のシリーズを知る人にとって忘れられない変化だったのではないでしょうか。
敵幹部からプリキュアになるという展開
フレッシュプリキュア!を象徴する展開のひとつが、イースからキュアパッションへの変化です。
それまで敵として戦っていた人物が、プリキュアとして仲間になる。
しかも、せつなの場合は単に敵組織を裏切ったというだけではありません。自分が信じてきたものと向き合い、ラブたちとの出会いを通じて、新しい生き方を選んでいきます。
この展開が印象的なのは、敵だった頃のせつなをしっかり描いているからです。
最初から仲間として登場していたキャラクターとは違い、敵だった頃の言動や戦いを知っているからこそ、キュアパッションになった後の姿にも特別な感情が生まれます。
後のプリキュアシリーズでも、敵側の人物が味方になる展開は見られるようになりました。
その流れを振り返るうえでも、フレッシュプリキュア!のキュアパッション誕生は印象的なエピソードです。
シリーズ初の3DCGエンディングダンス
もうひとつ忘れられないのが、エンディングのダンスです。
フレッシュプリキュア!では、シリーズで初めて3DCGによるダンス映像が採用されました。
それまでのアニメーションとは違い、キャラクターが立体的に動き、実際に踊っているような映像になっています。
前期エンディングは、林桃子さんが歌う「You make me happy!」
後期エンディングでは「H@ppy Together!!!」に変わり、ダンスの動きや映像表現もさらに進化しました。
今ではプリキュアのエンディングでCGダンスを見ることも珍しくありません。しかし、そのシリーズ初期の試みがフレッシュプリキュア!だったことを考えると、改めて興味深いですね。
まとめ|今も心に残るフレッシュプリキュア!の熱さ
フレッシュプリキュア!は、ダンスに打ち込む少女たちの日常とラビリンスとの戦いを描いた作品です。
ラブたち3人の関係に敵だったせつなが加わることで生まれる変化。そして、イースからキュアパッションへと生まれ変わるまでの物語は、本作の大きな見どころです。
キュアピーチの真っすぐさ、キュアベリーの個性、キュアパインの優しさ、キュアパッションの意外な一面。
4人それぞれに違った魅力があり、敵側にもウエスターやサウラーのような憎めないキャラクターがいます。
さらに、3DCGによるエンディングダンスなど、シリーズの映像表現という面でも印象を残しました。

僕がフレッシュプリキュア!を好きな理由は、やっぱり物語が熱いところかな。特にせつなの変化は何度思い返してもいいんだよね

そんなに思い入れのある作品なんだね!
プリキュアって、子どもの頃に見ていた作品でも大人になってから改めて見ると違った発見がありそう!

そうだね。実は娘が生まれたことをきっかけにまたプリキュアを見るようになったんだ。
昔見ていた作品を今度は違う目線で楽しめるのもいいところだと思うよ
放送から時間が経った今でも、フレッシュプリキュア!には語りたくなる場面がたくさんあります。
当時見ていた人は懐かしさとともに、まだ見たことがない人は、せつなの物語や4人の関係に注目して楽しんでみてはいかがでしょうか。

